売上や顧客データなど膨大なデータを持っているものの整理できず、ビジネスに十分生かせていない企業も多いのではないでしょうか。そんな課題をお持ちであるならば、データマネジメントは有効な手立てです。
データマネジメントとは、データを自社の業務効率化や戦略の策定の目的で収集・管理し、活用することです。データマネジメントによって、データを適切に収集・管理できるようになると、データをもとにした合理的な判断が可能になります。その結果、売上につながりやすいビジネス戦略の策定や社内業務の効率化が可能になります。この記事では、データマネジメントの基本的な知識やメリット、具体的な導入手順を解説します。
企業データベースの活用には、データの種類や特長、データ活用における課題を理解することが重要です。「これからデータ活用をはじめたい」、「うまく活用できていない」企業様向けにデータの活用方法についてまとめたE-bookをご用意しておりますので、参考として役立ててください。
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目次
1.データマネジメントとは?
・データをビジネスで活用できるように管理すること
・データの種類
2.データマネジメントのメリット
・必要なデータがすぐに見つかる
・業務の意志決定が迅速化できる
・データのセキュリティ強化につながる
3.【4ステップ】データマネジメント導入の手順
・【ステップ1】データマネジメント導入の目的を設定する
・【ステップ2】目的に沿ったデータを収集・整理する
・【ステップ3】データ取り扱いの社内通知を実施する
・【ステップ4】データの分析によってビジネスへ活用する
4.データマネジメントを成功させるためのポイント
・データを常に最新化する
・スモールスタートで運用を行う
・データの収集・管理方法の検証改善を実施する
5.まとめ
データマネジメントとは?
この章では、データマネジメントについての基礎知識と社内で管理するデータの種類を解説します。
■データをビジネスで活用できるように管理すること
データマネジメントとは、ビジネスを展開する中で得られたデータを整理・更新・運用することで、新たな戦略構築や社内の業務効率化などを目指す取り組みです。
製品の売上データと顧客情報を分析することで顧客のニーズを満たせる新製品の開発や、マーケティング戦略の策定に生かせます。ただし、多くの企業は得られたデータを整理することに終始してしまい、活用しきれていません。その中で、データを活用できるようになれば他の企業よりも1歩リードできるでしょう。
■データの種類
データマネジメントで管理するデータは大きく「ビジネスデータ」と「メタデータ」に分かれます。ビジネスデータは業務で使うテキストや画像などのデータ全般、メタデータは各データに関する作成日やサイズなどの「データについてのデータ」です。
それぞれのデータの内容について表でまとめています。
▼データの種類一覧
ビジネスデータはさらに「構造化データ」と「非構造化データ」に分かれます。構造化データは顧客や社員などのリソースデータ、販売進捗などを表すイベントデータ、分析できる形にした集計系データのことです。非構造化データはデータ内に規則性がない画像、音声、PDFなどのデータを指します。
データマネジメントのメリット
データマネジメントを実施して得られるメリットを3つ紹介します。
■必要なデータがすぐに見つかる
データマネジメントを行うと、必要なデータを簡単に検索できるようになり、業務の効率化につながります。
例えば、営業部のAさんが商談を担当した案件の資料が欲しい時には「部門:営業 担当者名:Aさん」で検索するとすぐに確認できます。このように、場面ごとに必要な分類で検索できるため必要なデータにすぐにたどり着けるのです。
これは、データマネジメントによって、これまで社内の各部署や担当者でそれぞれ管理していたデータに、有効期限、データの形式、アクセス権の範囲、保守の担当者などの統一の基準を設定して保管するようになるためです。
■業務の意志決定が迅速化できる
データマネジメントを行うと、データの一元管理が可能となり、業務に関する迅速な意志決定が可能になります。
データを分析・活用する際に「売上データは経理部の会計システム」から、「顧客データは営業部の顧客管理システムから」のような、情報をほかの部門から収集する手間を削減できるためです。
さらに情報の点在を防止できることで、自社がもつデータを最大限活用した分析・活用が可能になります。
■データのセキュリティ強化につながる
データマネジメントを行うと、管理するデータのセキュリティ強化も期待できます。
データマネジメントでは、自社や顧客に関する大量のデータを管理をする目的で、適切なアクセス管理やデータ保護に関するセキュリティ機能の導入が求められるためです。
データを特に管理していないのであれば、データの取扱いやセキュリティに関してのルールが定まっていないことも多いでしょう。機密情報が入った重要な情報のセキュリティ対策を怠ってることも考えられます。データマネジメントの実施により、データを適切に管理できることで、不正アクセスやデータ漏えいのリスクを減らし、データの機密性を高められます。
【4ステップ】データマネジメント導入の手順
ここでは、データマネジメントを導入・運用する手順を紹介します。導入する際は、以下の4ステップで進めるのが一般的です。
【ステップ1】データマネジメント導入の目的を設定する 【ステップ2】目的に沿ったデータを収集・整理する 【ステップ3】データ取り扱いの社内通知を実施する 【ステップ4】データの分析によってビジネスに活用する |
【ステップ1】データマネジメント導入の目的を設定する
まずは「データをどの分野でどのように活用したいのか」の観点から目的を設定します。目的を定めなければ、どの情報を収集・整理すればよいか曖昧になってしまうためです。目的が曖昧になった結果、不必要な情報を収集・整理してしまい、作業時間を無駄にする恐れもあります。
データマネジメントは「作業日報を基に作業計画を最適化」「顧客データを基にリピート率向上」など多岐にわたる場面で活用できます。どのようにデータを活用したいかをイメージしつつ、目的を定めましょう。
【ステップ2】目的に沿ったデータを収集・整理する
目的が決まったら、必要なデータが何かを定めて収集・整理します。
例えば、エリアマーケティング戦略を策定したい場合、売上データ、顧客情報、顧客の購買データを該当する部署から収集する、といった流れで動くことになるでしょう。
整理する際は、ファイル名の表記方法をそろえるなど共通のルールを設定しておくと、後から必要なデータを簡単に検索することができます。ETL(データ統合)ツールを使うと、データの抽出から変換、書き出しまで自動で行うことが可能です。
【ステップ3】データ取り扱いの社内通知を実施する
データの収集・整理が完了したら、セキュリティ対策を整え、取り扱いに関して社内で通知します。
個人単位から企業単位でデータを管理する都合上、セキュリティ面も再度検討し直す必要があるからです。データ取り扱いに関するアクセス権限の範囲や機密情報の管理の方法などの新たなルールを策定した上で社内に通知しましょう。ただし、データ取り扱いに関するルールは定期的に見直しを行い、日々より良いセキュリティ対策を実施できるようにアップデートする必要があります。
【ステップ4】データの分析によってビジネスへ活用する
最後に目的に合わせてデータ分析を行い、ビジネスに活用します。効果的に活用できるよう、常にデータの収集方法や分析方法などを改善しましょう。BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを使うと、自動的にデータベースから必要な情報を抽出し、分析してレポートを作成できます。
データ分析の具体的な方法については、既存記事「データ分析とは? データ分析の基本的な手法や実際のやり方を解説」の「【5ステップ】データ分析の基本的な手順」の章で解説していますので、データ分析を実施する際にお役立てください。
データマネジメントを成功させるためのポイント
データマネジメントを成功させるためのポイントは3点あります。
● データを常に最新化する
● スモールスタートで運用する
● データの収集・管理方法の検証改善を実施する
■データを常に最新化する
データマネジメントで使用するデータは常に最新の状態に保つ必要があります。古い情報では正しい分析ができないため、データを定期的に更新するルールを策定したり、データマネジメントの担当者が定期的に更新の呼びかけを行ったりしましょう。
また、正しいデータであることも効果的な分析を実施するには重要であるため、不正確なデータなどを修正するデータクレンジングを行って定期的に情報を更新しましょう。
データクレンジングを行い、営業活動にデータを活用した事例についてはこちら「データの最新化!クレンジングで顧客データの精度向上!」で詳しく紹介しています。
■スモールスタートで運用を行う
導入の際は試験期間を設けて、チーム単位や部門単位などのスモールスタートで運用しましょう。試験期間中は改善がしやすく、いきなり大規模にスタートして社内が混乱することも防げます。
例えば、マーケティング戦略の策定に活用したい場合、マーケティング部の中にすでにある顧客情報と購買データのみを対象に運用し始めるとよいでしょう。徐々に収集データを増やし、ある程度運用に成功してから規模を拡大するなど慎重に進めることが成功のポイントです。
■データの収集・管理方法の検証改善を実施する
データをより扱いやすくして分析の精度を高めるために、データの収集・管理方法の検証と改善を行います。
例えば、収集・蓄積したデータで分析をしていく中で、ほかに欲しいデータができた場合は、そのデータを収集する方法と蓄積するシステムを検討します。また、データを管理していく中で違う整理の仕方の方がデータ分析しやすいということがあれば、その方法に修正します。
データの収集・管理をより効率的に実施するためにどうすれば良いのかの観点から検証改善を実施しましょう。
まとめ
企業の業務効率化やビジネスの発展にはデータマネジメントが不可欠です。データを収集・整理するだけで終わらせないよう、運用前に目的を明確にすることで、ビジネスへの活用や社内業務の改善につなげましょう。データの収集から分析まで各段階でツールを使用することもデータマネジメントを効率的に行う一つの手です。
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