2021年7月29日

データクレンジングとは?必要性とメリット、手順を解説

最終更新: 2023年12月7日


マーケティング戦略の立案や経営判断に顧客データや市場の動向データの分析が必要とされる中、データ品質の低さに課題を感じる人も多いのではないでしょうか。データクレンジングは、情報の正確性を高め、品質や信頼性を保つ有効な方法です。

本記事ではデータクレンジングの必要性やメリットを解説し、クレンジング作業の進め方を紹介します。

<目次>

1.データクレンジングとは

 ・データクレンジングの具体例

 ・データクレンジングにより防げるトラブル

2.データクレンジングを実施するメリット

 ・業務効率化

 ・コスト削減

 ・スムーズな意思決定

3.データクレンジングを成功させる3つのステップ

 ・【ステップ1】必要データを選定・集約する

 ・【ステップ2】データクレンジングのルールを決める

 ・【ステップ3】データを整形する

 ・【ステップ4】データを見直し、整理する

4.まとめ


1.データクレンジングとは


データクレンジングとは、データベース上にあるデータを整理し、適正化を図ることを指します。具体的には、一定の基準やルールを定め、編集・統合・補正などの調整を施す作業です。データ処理における重要作業であり、データの精度や品質の向上させる役割を担っています。

データクレンジングの具体例

データクレンジングが必要となる不備として、主に挙げられるのがデータの形やフォーマットの不揃い、項目の重複です。以下の表はデータ不備の例です。

まず、このような一貫性のないデータは複数人で入力する場合に発生しがちです。これらはすべて意味が同じですが、コンピューターが処理する際に異なるデータとして認識してしまいます。。こうしたデータの不揃いや誤りを修正し、扱いやすいデータに適正化させることがデータクレンジングの役割です。

データクレンジングにより防げるトラブル

データクレンジングを行わないと、データの形式や表記がばらついてしまい、検索に引っかからなかったり、情報に誤りが生じたりします。その結果、マーケティング活動に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。ここでは、データクレンジングの必要性を解説します。

企業の信頼性低下を防ぐ

クレンジングにより品質と整合性が保たれたデータを活用しなければ、正確な情報をもとにしたマーケティング活動が行えず、顧客からの信頼性を低下させかねません。正しいデータを用いたビジネスを展開させるには、データクレンジングが重要です。

例えばメールマーケティングを行う企業が、データクレンジングをしていないデータを用いて、顧客へメールを配信したとします。データの中に重複した項目があった場合、同じ顧客に同一内容のメールが配信されてしまい、それを受信した担当者は情報の管理体制への不安を抱きかねません。時間をかけて実施したマーケティング活動が、自社の信頼性を低下させてしまいます。

このような結果を防ぐためにデータクレンジングを行い、データの品質を保つ必要があるのです。

コスト増加と機会損失を防ぐ

データクレンジングで整備されたデータをもとに営業活動を行うと、顧客との接触率が高まり、ビジネスの機会を拡大させることができます。その結果、営業コストの削減効果が期待できます。

例えば、データの整備を行わずにダイレクトメール送信を行った場合、不正確な情報のせいでダイレクトメールの不達率が上がり、届くべき情報がターゲットに届かず機会を逃しかねません。送信作業も無駄となり、不要なコストを生んでしまいます。

データクレンジングは、効果的なマーケティング活動のために必要な作業と言えるでしょう。


2.データクレンジングを実施するメリット


データクレンジングによるデータ最適化は、次の3つのメリットをもたらします。

業務効率化

データクレンジングによりデータを整備しておけば、欲しい情報が抽出しやすく、業務効率化が期待できます。個人間はもちろん、部署間などでの情報共有もスムーズに進み、時間をかけて情報をまとめる必要がなくなります。

データに不備があると、必要な情報を探すことが困難になるだけでなく、不備を見つける度に修正や整理が必要です。データクレンジングでデータを一括整理しておくことで、無駄な業務を削減でき、企業全体の業務効率を向上することが可能です。

コスト削減

データクレンジングはコスト削減にも効果的です。クレンジングを行うことで、データが整備された状態となり、未整備のデータから欲しい情報を探し出す時間や、誤りを修正する時間を削減できます。また、誤った情報に基づくマーケティング活動も抑えられます。

データクレンジングにより情報の品質が向上することで、さまざまな方面での人的コスト削減につながります。ただし、データクレンジングを定期的に実行しなければ、データの正確性は低下します。無駄な人的コストを抑えるためにも、定期的なクレンジングをお勧めします。

スムーズな意思決定

データクレンジングにより高品質のデータが活用できれば、分析の精度やスピードが上がり、意思決定がスムーズに行えます。

企業が意思決定をするためには、鮮度が高く正確なデータが必要不可欠です。データクレンジングを実施してデータの正確性を保つことで、戦略策定やリソース整理がしやすくなるでしょう。必要な情報が正確で、かつ整頓された状態で抽出できることで、スピード感のあるマーケティング活動が叶います。


3.データクレンジングを成功させる3つのステップ


効果の高いデータクレンジングを行うためには、正しい手順で進める必要があります。以下で紹介する3ステップの順番で進めると良いでしょう。

【ステップ1】必要データを選定・集約する

はじめに行うのは、目的に応じたデータの選定と分散するデータの集約です。

さまざまな形式のファイルの中から必要なデータを抜き出し、一つのデータベースにまとめましょう。必要データをまとめることで、データ同士の関連性が把握できるようになります。

集約作業を行う際は、扱うデータの範囲を事前に決めておくことがポイントです。範囲を決めておかないと関係ないデータや古い情報も集約してしまい、無駄な作業が増えかねません。範囲を決めることでスムーズなデータクレンジングができるでしょう。

【ステップ2】データクレンジングのルールを決める

必要データを集約できたら、続いてデータクレンジングの基準を設定しましょう。

目的や種類によって、クレンジングの内容は異なります。クレンジングを行う時は、基準やルールの定義が必要です。例えば電話番号の整理が目的であれば、ハイフンの有無や全角・半角の統一方法を決めなければいけません。表記ゆれを直したい場合は、統一表記を準備する必要があります。

このように、クレンジングする目的に応じて処理内容を定めましょう。

【ステップ3】データを整形する

ステップ3はデータの整形(=データクレンジング)です。自社で決めたルールをもとに、表記ゆれや字体の統一を修正し、不要なデータや重複している項目は削除しましょう。

データ整形の際は、統一表記の修正、誤字の訂正、不足箇所の確認を終えてから、重複データの削除を行うと、作業がスムーズに進められます。

【ステップ4】データを見直し、整理する

データの整形が完了したら全体の見直しを行い、必要に応じて整理をしましょう。目視確認をすることで、気が付かなかったデータの重複や表記のゆれを見つけられる場合があります。

またデータクレンジングは一度実行して終わりではなく、定期的に見直すことをおすすめします。データ増加や事業拡大のタイミングで、再びクレンジング作業を行うことで、より高い品質が保て、ビジネスにも役立てられるでしょう。


4.まとめ


データクレンジングは業務効率化とコスト削減、そして営業戦略や経営戦略の精度向上に役立ちます。最適なデータクレンジングのためには、必要データを適切な範囲で集約し、自社の基準を設けて無駄な作業を省くことが重要です。

定期的なデータクレンジングでデータの正確性を確保し、より良いビジネス戦略の策定を目指しましょう。

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2023年12月執筆

データクレンジングは顧客管理する上で重要な手段です。

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